芸術と狂気、合理主義と野暮について
2025年、現代における芸術の意味は単に消費者の興味を惹くマスコットではない。 仮にマスコットとして腕を振るったとしても彼らは芸術の深淵より表面的な効果を評価したのであって、私は認識や自意識を投影するスクリーンとして評価 … Read More
念と芸術の近似について
日本における念の概念は仏教由来で、サンスクリット語の「smriti(スムリティ)」を語源とし「記憶する」「思い出す」を意味する。 仏教では「瞬間的に生じる意識」を念として捉え、修行においてはその持続と集中力が重要とされる … Read More
汝の意志の格率が常に同時に普遍的立法の原理として妥当しうるように行為せよ
カントの難解テクストの代表として名高いこの一節。 「汝の意志の格率が常に同時に普遍的立法の原理として妥当しうるように行為せよ」 もちろんこのテクストの前後には同様に難解なテクストが山のように並んでいるわけだが、こ … Read More
戦略的シンデレラの考察
シンデレラ物語の原型は紀元前エジプトに既に見られ、九世紀の中国にも同型の物語がある。 説明不要の御伽話であり、現代はほとんどの人が一般的な教育課程、あるいは家庭内での教育、育児の過程でシンデレラを知ることとなる。 貧 … Read More
Daily words #3
138億年前に宇宙が誕生し、現在も膨張が続き最終的には絶対零度近くの寒々しい空虚な空間に行き着くと言われている。 いくつか仮説はあるので実際にどうなるかは観測しないとわからない。 宇宙が絶対零度に至るとしても、おそらく広 … Read More
Daily Words #2
山手線はJR東の各駅停車の環状線だ。 山手線の路線の形状はどんな形だろうか? 多くの場合、円形か楕円形を想像するだろうと思われる。 実際の形状は当然円形ではない。 しかし環状線であることを踏まえると概念としての円形は正し … Read More
Daily Words #1
カマボコが振る舞われて思わずゲッと思う。 昔からカマボコは敵だ。 カントによれば、カマボコが真に敵か否かは私が定めてもいい。 「認識が対象に従うのではなく、対象が認識に従う」 カントの有名な一節で、カントの難解さ … Read More
プリミティブとミメーシス test版
人の考えられる形は大きく二種類に大別できる。 一つは三角形や立方体など、平面幾何や射影幾何などを中心としたプリミティブだ。 もう一つは草木や岩石、山の稜線、人間や動物たちの形を模倣するミメーシス。 プリミティブは3D … Read More
クオリティーの形而上学 #3.1
禅とオートバイ修理技術の下巻より、改めて納得のいった言説をスピンオフ的に書き残す。 著者のロバートさんは作中で「客観主義」を悪きものとして度々糾弾している。 そもそも主観や客観の概念は西洋哲学由来の言葉で、現代では一 … Read More
クオリティーの形而上学#3
クオリティーには再現性がなく、クオリティーからクオリティーを再生産する事はできない。 クオリティーは科学的ではない。 故に経済活動に組み込もうとしても無尽蔵な手間と時間を要求する上に結果は確約されないのが通常だ。 こ … Read More
クオリティーの形而上学 #2
前回、現実社会ではクオリティーは部分であり、必要に応じて出したり引っ込めたりするものである実態を知った。 一方でロバート・M・パーシングのクオリティーの形而上学ではクオリティーこそが物事の本質であると語られている。 … Read More